サーマルリレーとは?仕組みやブレーカーとの違い・トリップ原因を徹底解説

サーマルリレーとは?仕組みやブレーカーとの違い・トリップ原因を徹底解説

サーマルリレーとは?仕組みやブレーカーとの違い・トリップ原因を徹底解説の重要なポイントについて、専門知識を詳しくお届けします。

サーマルリレーの心臓部には、古くから物理的な信頼性が確立されているバイメタル動作原理が採用されています。電子基板による検知とは異なり、熱そのものを物理変形に変換する機構のため、電気的ノイズに極めて強いという現場の要求を満たしています。

バイメタルとは、熱膨張率(熱を加えたときに伸びる度合い)が大きく異なる2枚の金属板(銅合金とニッケル鋼など)を貼り合わせたものです。サーマルリレーの内部では、各相の主回路電線を取り囲むように発熱体(ヒーター線)が配置されており、そのすぐ脇にバイメタルが設置されています。

回路に定格を超える過電流が流れ続けると、ヒーターが発熱し、バイメタルに熱が伝わります。すると、熱膨張率が大きい方の金属が激しく伸びようとするのに対し、小さい方の金属はあまり伸びないため、バイメタル全体が一定の方向へ大きく湾曲します。この湾曲が一定の限界値に達した瞬間、連動する押し棒(シフター)を機械的に動かし、内部のスナップアクション機構(マイクロスイッチのような反転バネ)を作動させます。これによって、通常時は閉じている常時閉接点(b接点:95-96端子)が瞬時に開き、常時開接点(a接点:97-98端子)が閉じます。

この一連の流れにより、マグネットスイッチ連携が完結します。電磁接触器の操作コイルへの通電がb接点経由で切断されると、電磁石の磁力が消失して主接点がバネの力で開き、モーターへ向かう主電源が安全に切り離される仕組みです。

清水 千尋
著者

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。