フィットネスクラブの現場指導員やパワーリフティング関係者への取材を進めると、リストラップを巻いているにもかかわらず手首を痛めてしまうトレーニーには、驚くほど共通した行動パターンが存在することが分かります。代表的な失敗がリストラップ 巻き方 NG例の筆頭である「腕時計ポジション巻き」です。
手首の関節を曲げたときにできるシーム(横じわ)よりも前腕側(肘寄り)だけにラップを巻いてしまうと、関節そのものは完全に露出した状態になります。手首関節は橈骨・尺骨と複数の手根骨から構成されており、バーベルの強大な垂直荷重を受けた際に最も損傷しやすいのが手根骨周辺の靭帯組織です。関節の境目をラップで固定していなければ、いくら高強度な生地をきつく締め上げたところで、手首の過伸展を物理的に食い止めることは不可能です。
もう一つの典型的なNG例が、セット間のインターバル中も限界まで締め上げたまま放置する「過度な血流阻害」です。強い圧迫は手首の剛性を高める一方で、末梢血管の血流を瞬時に低下させ、神経伝達を鈍らせます。セット直前に強く締め、セット終了直後にはベルクロ(マジックテープ)を剥がして血流を解放するのが、パワーリフティング 手首 保護における絶対的な鉄則です。関節を固めることと、血流を止めて筋出力を落とすことは明確に区別しなければなりません。