健康診断のC判定を放置するリスクとは?病院に行く基準とD判定の違い

健康診断のC判定を放置するリスクとは?病院に行く基準とD判定の違い

健康診断のC判定を放置するリスクとは?病院に行く基準とD判定の違いについての最新情報をお届けします。

なぜ、これほど明白なリスク指標がありながら、多くの人が受診や生活改善を先送りにしてしまうのでしょうか。そこには、人間の認知の歪みが深く関係しています。

行動経済学や心理学で指摘される「正常性バイアス(Normalcy Bias)」が、受診者の心理に強力なブレーキをかけます。「自分だけは大きな病気になるはずがない」「去年もC判定だったが何事も起きていない」という根拠のない楽観視が、危険信号を都合よく矮小化させてしまうのです。さらに、何か行動を起こして生活を変える苦痛を避けようとする「現状維持バイアス」や、「自ら病院に行って悪い病名が確定するのを恐れる」回避行動が重なります。

大手SNSや知恵袋、医療現場のカウンセリングで集積された「C判定放置者」の生々しい証言を検証すると、共通する後悔の構図が浮き彫りになります。

「30代半ばから5年連続で悪玉コレステロールがC判定でした。体調も悪くないし、再検査の案内も『要経過観察』としか書かれていなかったので放置していたら、41歳の健診で突然D2(要精密検査)に転落。慌てて循環器内科へ行ったところ、冠動脈に重度の狭窄が見つかり、即カテーテル手術になりました。『あのとき食事を見直していれば…』と悔やんでも悔やみきれません」(40代・IT企業勤務男性の手記より)

「会社の健診で空腹時血糖が105のC判定。『少し甘いものを控えよう』と思っただけで病院には行かず、翌年も同じような数値。自覚症状が何もないのでそのままにしていたら、3年目にHbA1cが6.8%まで跳ね上がり、本格的な2型糖尿病と診断されました。今は毎日の血糖測定と服薬が欠かせず、なぜC判定の段階で受診しなかったのかと自分を責め続けています」(50代・製造業女性の声)

現役の総合内科医も次のように警鐘を鳴らしています。
「臨床の現場で最も悔やまれるのは、『C判定の段階で一度来てくれていれば、薬を出さずに生活習慣のアドバイスだけで健康体に戻せたのに』という患者さんが、D判定になってから駆け込んでくるケースです。C判定は、医学的には“最も介入効果が高い黄金のタイミング”なのです」

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。