平均年収の数字だけを見れば「日本の平均給与(約460万円)より高い」と評価されがちですが、現場の教員からは「割に合わない」という声が根強く聞かれます。その最大の原因は、拘束時間の長さと業務密度の高さにあります。
小学校教員は中学校や高校と異なり、原則として全教科を1人で教える学級担任制が基本です。授業のコマ数が多く、日中は児童の指導や給食指導、休み時間の見守りに追われ、事務作業や授業準備を行う余裕がほぼありません。結果として、放課後に授業の板書計画作成、プリントの印刷・丸付け、成績処理、保護者対応、行事の準備などをこなすことになります。
文部科学省の勤務実態調査でも浮き彫りになっている通り、平日でも1日あたり11時間〜12時間以上勤務する教員が多く、月間の時間外労働が「過労死ライン」とされる80時間を超えるケースも珍しくありません。SNSや掲示板などにおける労働時間へのネットの反応を見ても、「朝7時半に出勤して退勤は21時過ぎ」「実質的な時給に換算するとアルバイト以下ではないか」といった悲痛な叫びが散見されます。
どれだけ残業しても時間外勤務手当が出ない給与構造が、労働に対する不満と「割に合わない」という徒労感を増幅させているのが実態です。