刑事責任と並んで加害者を待ち受けているのが、極めて重い民事上の損害賠償責任です。
民法第709条(不法行為)に基づき、被害者が被った損害全額を賠償する義務が発生します。請求される金額の内訳には、治療費や入院費の実費だけでなく、以下の項目が含まれます。
- 休業損害・逸失利益:後遺障害によって将来得られるはずだった収入の減少分。若い被害者が重度障害を負った場合、数千万円から1億円を超える金額に跳ね上がります。
- 入通院・後遺障害慰謝料:肉体的・精神的苦痛に対する賠償金。後遺障害等級に応じて数百万円から数千万円規模になります。
- 将来の介護費用:半身不随や重い脳機能障害が残った場合、生涯にわたる介護ヘルパー費用や自宅のリフォーム費用が加算されます。
加害者が中学生や高校生など未成年の場合、「責任能力がない子どもだから払わなくていい」とはなりません。民法第714条に基づき、監督義務者である「親」に損害賠償命令が下るのが通例です。子どもの一瞬のいたずらによって、一家が自宅を手放し、破産寸前の生活に追い込まれるケースも現実に起こり得ます。