本作の誕生には、シン・ウォンホ監督の徹底したこだわりが詰まっている。制作にあたり、あえて知名度の高いトップスターに頼らず、大学路(テハンノ)の小劇場などで実力を磨いていた演劇出身の俳優を極秘オーディションで徹底的に探したという。主役のパク・ヘスやイ・ギュヒョンらの抜擢は、まさにその先見の明を示すエピソードだ。
実際の撮影現場では、本物の刑務所の構造を細部まで再現した巨大なセットが組まれた。リアリティを極限まで高めた環境下で、役者たちは連日長時間のディスカッションを重ねながらセリフを構築。特に同房者たちの絶妙な掛け合いの多くには、役者陣の卓越した演技の間合いとアドリブが生かされており、現場の緊張感と信頼関係がそのまま画面の熱量となって表れている。