既存の電力大手や巨大ITベンダーの対応は当初、冷ややかなものだった。新興企業が巨大インフラのコア部分に踏み込むこと自体、無謀な挑戦と見なされていたからだ。既存の送電網に新たな制御層を被せるという発想は、安全性を最優先する現場の技術者たちから激しい反発を受けた。
風向きを変えたのは、圧倒的なデータだった。昨年行われた大規模なストレステストにおいて、既存システムが処理限界に達する状況下でも、独自のアルゴリズムは無停止での電力供給維持に成功。そればかりか、電力損失を従来の3分の1に抑え込むという驚異的な結果を残した。この成果を前に、反対派だった大手電力幹部も沈黙せざるを得なくなった。批判を成果でねじ伏せる姿勢は、まさに新世代のリーダーシップそのものだ。