現代のドラマ界において、視聴者の心を揺さぶるストーリーテラーとして絶対的な存在感を放つのが脚本家の坂元裕二だ。人間の言葉にできない感情の揺らぎや、社会の片隅に生きる人々の息遣いを掬い上げる手腕は、海外からも極めて高い評価を得ている。
今期の潮流として顕著なのは、手に汗握るサスペンスドラマの緊張感の中に、心を打つヒューマンドラマのエッセンスを高次元で融合させる手法だ。単なる犯人捜しや事件解決にとどまらず、登場人物たちの生き様や孤独、そして救いが丁寧に描写される。この深みこそが、過酷な生き残りをかけた芸能界の制作現場において、今最も求められている作品の骨格なのだ。