原作漫画『きみはペット』は、講談社『Kiss』で2000年から2005年まで連載され、第27回講談社漫画賞少女部門を受賞した名作です。東大卒・大手新聞社勤務の才色兼備なキャリアウーマン・巌谷澄麗(スミレ)は、失恋と左遷というダブルの挫折を味わい、心身ともに限界を迎えていました。そんなある晩、自宅マンション前のダンボール箱に怪我をして倒れていた美少年・合田武志を発見。介抱した翌朝、スミレが冗談半分で口にした「私のペットとして暮らすなら置いてあげる」という条件を、武志は即座に快諾。かつて飼っていた愛犬「モモ」の名を与えられた彼との、奇妙な同居生活が幕を開けます。
モモの正体は、将来を嘱望された天才モダンバレエダンサー。スミレは完璧な先輩・蓮實滋人と付き合い始めますが、彼に対しては「完璧な女性」を演じ続けなければならない重圧に苦しみます。一方で、弱音や涙をありのまま見せられるのは、ペットであるモモの前だけでした。
【最終回の結末ネタバレ】
物語のクライマックスでは、蓮實からのプロポーズを受け、モモとの別れを決意するスミレ。しかし、モモが海外留学へと旅立つ現実を前にして、自分が本当に心を許し、必要としていたのは誰なのかに気付かされます。2003年版・2017年版ともに、蓮實との婚約を解消したスミレは空港へ向かい、モモへの想いを告白。モモはダンサーとしてヨーロッパへ渡るものの、物語のラストでは成長した姿でスミレの元へと帰還します。「飼い主とペット」という都合のいい関係を脱し、対等な男と女として未来を歩み出すハッピーエンドは、いつの時代も観る者の胸を熱くさせます。