小久保のキャリアを紐解く上で欠かせないのが、育成の名門・柏レイソルのアカデミー時代と、18歳で単身ポルトガルへ渡ったベンフィカでの5シーズンです。柏レイソルU-15、U-18で育まれた基礎技術と足元のスキルは、近代ゴールキーパーに求められる条件を早くから満たしていました。
2019年に加入したベンフィカでは、U-19やU-23、ベンフィカB(2部リーグ)で実戦経験を積み、UEFAユースリーグ準優勝にも大きく貢献。トップチームの練習で世界トップクラスのストライカーたちのシュートを浴び続けた経験が、小久保の屈強なメンタリティを構築しました。
当時、ベンフィカ側は契約延長を望んでいましたが、小久保本人は「欧州1部リーグで毎週末ピッチに立ち続けること」を最優先に選択。シント=トロイデンへの完全移籍は、トップリーグでの実績を欲していた彼にとって計算し尽くされた戦略的キャリア形成であり、その決断が見事に結実した形です。