映画の感動を何倍にも膨らませたのが、同名の主題歌「青春の坂道」だ。作詞を手がけたのは言葉の魔術師・松本隆、そして作曲は心揺さぶるメロディを生み出し続けた森田公一。昭和歌謡の黄金コンビがタッグを組んだこの楽曲には、知られざる制作秘話が存在する。
実は、当初用意されていた歌詞は、映画の結末に合わせたより哀愁漂うトーンのものだったという。しかし、劇中での岡田奈々の歌唱テストを聞いた松本隆が、「彼女の声には悲しみの中にまっすぐな希望がある」と直前に歌詞の一部を書き換えた。森田公一の繊細な旋律と合わさることで生まれたあの名フレーズは、土壇場のひらめきと奇跡的なセッションによって誕生したのだ。