「猫背を直したい」と整体やマッサージに通っても、一向に改善しない経験はないだろうか。実は、背中が丸くなる現象の陰には、単なる筋肉のこりや「姿勢の悪さ」だけでは説明がつかない医学的メカニズムが潜んでいる。近年の医学研究によって、体幹深部の筋肉群の萎縮と骨の微細な変形が複雑に絡み合っている実態が明らかになってきた。
特に注視すべきは、背骨の生理的曲がり(S字ライン)が崩れ、胸椎が過剰に後方へ突き出す現象だ。これが定着すると、肺や胃などの胸腹部臓器が圧迫され、浅い呼吸や逆流性食道炎、慢性的疲労感を引き起こす。姿勢の崩れは見た目の問題にとどまらず、身体のパフォーマンス全般を低下させる元凶となる。