治安ランキングを参照する際、多くの旅行者が陥りがちな誤解が「上位の国なら犯罪に巻き込まれるリスクはゼロである」という思い込みです。
GPIで上位に位置する西欧・北欧の大都市であっても、観光名所や主要駅周辺ではスリや置き引き、スキミング被害が日常的に報告されています。暴力的な凶悪犯罪(殺人や強盗)の発生率は低くても、旅行者を標的にした財産犯は依然として活発です。
渡航前には民間ランキングだけでなく、外務省の海外安全情報を必ず確認する必要があります。外務省は危険度を4段階のレベル(レベル1:十分注意、レベル2:不要不急の渡航自粛、レベル3:渡航中止勧告、レベル4:退避勧告)で評価しており、国全体ではなく「特定の国境地域や一部の都市」に限定して注意喚起が出されているケースも珍しくありません。
ランキングの総合得点だけに惑わされず、地域ごとの詳細な情勢を把握する複眼的な視点が不可欠です。