咳が止まらない病気の正体|熱はないのに長引く夜間の咳と受診目安

咳が止まらない病気の正体|熱はないのに長引く夜間の咳と受診目安

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ドラッグストアで市販されている一般的な総合感冒薬や咳止めシロップ(鎮咳去痰薬)を何日も服用しているにもかかわらず、「一向に咳が治まらない」と悩む人は後を絶ちません。咳止めの市販薬が効かない理由は、薬の作用機序と病態の不一致にあります。

一般的な市販咳止め薬は、脳の延髄にある「咳中枢」を麻痺させて咳反射を抑える中枢性鎮咳薬(デキストロメトルファンやジヒドロコデインなど)が主成分です。しかし、咳喘息やアレルギー性気管支炎の本態は気道の慢性的な好酸球性炎症であり、逆流性食道炎の本態は胃酸刺激です。原因となっている気道の炎症や酸刺激そのものを抑えない限り、中枢をいくらブロックしても根本的な改善は望めません。

また、風邪の治癒後に咳受容体の過敏状態だけが残る感染後咳嗽の治療法においても、一般的な鎮咳薬の効果は限定的です。感染後咳嗽に対しては、吸入ステロイドや気管支拡張薬、抗アレルギー薬、麦門冬湯(ばくもんどうとう)をはじめとする漢方薬による気道湿潤・抗炎症治療が有効とされます。効果の出ない市販薬を長期連用することは、肝機能への負担や副作用のリスクを高めるだけでなく、背後にある重大な病変の発見を遅らせる要因となります。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。