風邪や感染性胃腸炎、あるいは過度なストレスによる胃痛に襲われた際、体内では免疫系が総動員されており、消化吸収のための血流や消化酵素の分泌能力が著しく低下しています。この状態で消化に負荷のかかる固形物や高脂質食を摂取すると、未消化のまま腸へ送られて強い下痢や腹痛を引き起こす原因になります。
胃腸の不快症状が出ているときに最優先すべきは、胃腸を休める食事メニューへの切り替えです。病態や症状のフェーズによって選ぶべき食材の性質は異なります。
- 急性期(激しい胃痛・下痢・嘔吐直後):固形物は一切避け、体温に近い温度の経口補水液や白湯、具なしのすまし汁で水分と電解質のみを補給します。
- 回復初期(吐き気が治まった段階):重湯やサラサラに煮込んだおかゆ、くたくたに煮たプレーンなうどんなど、炭水化物主体でんぷん質の糊化(α化)が進んだメニューから再開します。
- 回復中期(胃もたれ・食欲が少し戻った段階):半熟卵、絹ごし豆腐、鶏ささみ、白身魚など、低脂質なタンパク質を少量ずつ加え、胃粘膜の修復を促します。
特に下痢のとき 消化にいいものを求める場合は、腸管を刺激する「不溶性食物繊維」を徹底排除し、便の水分を適度に吸収してゼリー状に包み込む「水溶性食物繊維(りんごのすりおろしやバナナ、煮込んだ大根)」を選ぶことが早期回復への近道となります。