多くの人が抱く疑問が、「カタラーナ、クレームブリュレ、プリンは何が違うのか」という点です。見た目はどれも黄色いカスタード生地をベースにしていますが、製菓理論や調理科学の観点から分析すると、使用する原材料の配合や熱の通し方に決定的な違いがあります。
まず、カタラーナとプリンの違いに注目すると、日本のカスタードプリンは全卵または卵黄に牛乳と砂糖を混ぜ、蒸し焼きにして「卵の凝固力」だけで固めます。底に液状のカラメルソースを敷くのが一般的です。これに対してカタラーナは、卵黄に牛乳(または生クリームをブレンドしたもの)を合わせ、さらに原材料にコーンスターチ(または小麦粉)を加える点が最大の技術的特徴です。粉類のでんぷんが加熱によって糊化(アルファ化)するため、もっちりと濃密なとろみが生まれます。
次に、カタラーナとクレームブリュレの違いを比較します。フランス発祥のクレームブリュレは、主に生クリーム、卵黄、砂糖、バニラビーンズを用い、オーブンの湯煎焼きでじっくり低温加熱して固めます。粉類は一切使用せず、乳脂肪分の高い生クリームの豊かなコクと、なめらかにとろけるテクスチャーを追求したスイーツです。
一方のカタラーナは、鍋の中で材料を直接加熱しながら練り上げ、冷やし固めて作ります。さらに風味づけとしてバニラだけでなくレモンやオレンジの柑橘類の皮、シナモンスティックで爽やかな香りを移すのが本場スペインの伝統的な作法です。仕上げにグラニュー糖をふり、高温の焼きゴテやバーナーで一気に焦がして硬いキャラメル層を作る点はクレームブリュレと共通していますが、ベースとなる生地の骨格は全く異なります。