9月から10月にかけての教育・福祉現場において、コスモスをテーマにした製作活動は定番中の定番です。しかし、単なる時間潰しの作業ではなく、発達段階に応じた身体機能の向上や心理的ケアの観点から再評価されています。
都内の認可保育園で主任保育士を務める関係者は、現場での実践について次のように証言します。
「4歳児クラスでハサミの1回切りから連続切りへステップアップする際、コスモスの花びら先端を切る工程は最高の教材になります。折りたたんだ紙を切る感触は子どもたちにとって手応えがあり、開いた瞬間に『わぁっ!お花になった!』と歓声が上がります。この達成感が自己肯定感を大きく育むのです」
一方、高齢者デイサービスのレクリエーション現場でも、切り紙は作業療法の重要な一環として位置づけられています。複数の折り目を指先でしっかりとプレスする動作は「ピンチ力(指先でつまむ力)」を刺激し、ハサミの細かな開閉運動は前頭葉の活性化を促します。
介護現場の生の声として、「手が思うように動かないと仰る利用者様でも、スタッフが折り目を付けた型紙を渡せば、ハサミを数回入れるだけで見事な作品が完成します。『昔、庭に咲いていたコスモスを思い出すね』と回想法的な会話が自然と生まれ、フロア全体が温かい雰囲気に包まれます」という報告も寄せられています。