ネット上の簡易DIY記事では、「どんな窓でも100均の突っ張り棒で簡単に完全遮光できる」といった誇大表現が見受けられます。しかし、構造力学と光学の観点から見ると、看過できない重大な誤解が存在します。
誤解1:突っ張り棒は強く締め付けるほど落ちない?
強い力で突っ張れば安定すると考えがちですが、これは非常に危険です。近年の木造住宅や集合住宅の窓枠周囲は、薄い石膏ボードや化粧合板で作られているケースが多く、過度な圧力で突っ張り続けると窓枠の木枠が外側に歪む・石膏ボードが陥没するという破損事故を引き起こします。壁を破損させず固定するには、「突っ張り力」に頼るのではなく、接着面を広げる受板(プレート)や滑り止めシートを活用して「摩擦抵抗力」を高めるのが正解です。
誤解2:暗幕生地なら色は何色でも遮光性能は同じ?
裏面コーティング加工のない一般的な遮光1級織物の場合、表地がアイボリーやホワイトなどの淡色だと、直射日光を受けた際に繊維の隙間からわずかに光が透ける場合があります。漆黒の暗闇(遮光率100%の完全遮光)を求めるなら、生地の織り組織ではなく、裏面に3層から4層のアクリル樹脂コーティング加工が施された完全遮光生地を選択してください。