二人の交際から結婚に至るプロセスにおいて、最大の障壁となったのが神田さんの母親の存在でした。神田さんの実家は教育熱心な家庭であり、母親は娘の結婚相手に対して極めて高いハードルを設定していたことで知られています。
神田さんが過去のトーク番組で明かしたところによると、実母が提示していた条件は「高学歴・高収入・生まれつきのイケメン(速水もこみちさんのような容姿)」という極めて厳格なものでした。学習院大学理学部数学科を卒業し、難関であるNHKのアナウンサーとなった愛娘に対し、母親が抱く期待は人一倍大きかったといえます。そのため、日村さんとの交際を報告した当初は強い難色を示され、結婚の承諾を得るまでに長い時間を要することとなりました。
この母娘関係を家族社会学や心理学の視点から紐解くと、日本の高学歴家庭にしばしば見られる「心理的バウンダリー(境界線)」の曖昧さと、母親の自己実現を娘に託す「ステージママ文化」の影が見て取れます。母親の過度な期待は時に「母娘の共依存」を生み出しがちですが、神田さんは親への感謝を保ちつつも、自らの直感とパートナーへの信頼を貫き通しました。
日村さんもまた、母親の頑なな態度を否定することなく、時間をかけて誠意を尽くし、家族ぐるみの食事会などを通じて人間的な魅力を伝え続けました。結果として、外見や表面的なスペックにとらわれない「本質的な人間性への信頼」が母親の頑固な価値観を解きほぐし、最終的な結婚の承諾へと繋がったのです。