在日ブラジル人コミュニティやSNS、行政書士事務所に寄せられる相談現場からは、制度の字面だけでは見えてこないリアルな障壁が浮かび上がっています。
在東京・在名古屋の各総領事館で特に頻発しているのが、「証明写真の再提出ループ」と「有権者・兵役データの不一致」です。写真店や証明写真機で撮影したデータであっても、領事館のシステム基準において「背景にわずかな影がある」「顔の縦幅比率が規定(写真全体の70〜80%)に満たない」「光沢が強すぎる」といった理由で却下される例が後を絶ちません。現場取材に応じた日系ブラジル人男性は次のように語っています。
「日本の写真機で『パスポート用』を選んで撮ったのに、E-consularで2度も差し戻された。結局、コミュニティ内で評判のブラジル人向け写真撮影サービスを使ってようやく受理された。予約日を取るまでに1ヶ月近く無駄にしてしまった」
また、日本の市役所・区役所で婚姻や離婚、子どもの出生届を出したものの、在日ブラジル領事館への登録(Registro Consular)を怠っていたために、現在の日本の戸籍・在留カード上の氏名とブラジル側の身分証明書の氏名が食い違い、更新手続きが完全にストップするケースが多発しています。