2009年公開の劇場版『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』では、当時ブレイク前夜だった女優の広瀬アリスさんが岬ユリ子 / タックル役に抜擢され、大きな話題を呼びました。
電波人間タックル 広瀬アリス版の登場は、昭和版の結末を知るオールドファンに対する見事なオマージュと「精神的救済」がテーマとなっていました。門矢士(仮面ライダーディケイド)の前に現れたユリ子は、蜂女との戦闘で命を落とした霊体でありながら、「自分も仮面ライダーとして認められたい」という願いを抱いて士を助け続けます。
最終的に自らが既に死んでいた現実を受け入れたユリ子は、士から「お前はもう立派な仮面ライダーだ」と認められ、ディケイドの持つライダーカードとなって昇華していきました。この演出によって、34年越しに「タックルが仮面ライダーとして公式に認知される」というカタルシスが提示されたのです。
また、村枝賢一氏による漫画『仮面ライダーSPIRITS タックル』編でも、デルザー軍団の亡霊たちに苦しめられる城茂の前にユリ子の幻影が現れ、茂を覚醒させる鍵として描かれました。単なる過去のキャラクターに留まらず、ストロンガーという戦士の根幹を支える魂として、後続作品でも一貫して特別な敬意が払われています。