座薬を手にとると硬い油脂のように感じられますが、体内に入ると驚くべきスピードで変化します。座薬が溶ける時間と吸収のプロセスは、体温(約37℃前後)に触れることで即座に始まり、挿入後わずか5〜15分程度で完全に液状化または崩壊します。液状化した基剤の中から有効成分が直腸粘膜の毛細血管へと急速に拡散・浸透していきます。
気になる座薬の効果が出るまでの時間は、解熱鎮痛座薬の場合で挿入後およそ15〜30分です。飲み薬が効き始めるまでに30分〜1時間程度かかるのと比較すると、明らかに立ち上がりがスピーディーです。血中濃度がピークに達するのは投与後約1〜2時間であり、高熱による熱性けいれんのリスクを抑えたい場面や、夜間の急激な疼痛を速やかに鎮めたい場面で威力を発揮します。