赤ちゃんのまぶたの形状には、遺伝的要素が深く関与しています。古典的な遺伝学(メンデルの法則)において、二重まぶたを形成する遺伝子は顕性(優性)遺伝、一重まぶたの遺伝子は潜性(劣性)遺伝として分類されます。
二重の遺伝子を「A」、一重の遺伝子を「a」とした場合、理論上の発現確率は以下のシミュレーションに基づきます。
・両親ともに二重の場合:二重になる確率は約75%〜80%以上
両親がともに二重であっても、隠れた一重遺伝子(ヘテロ接合体:Aa)を保持している場合、約25%の確率で一重の遺伝子(aa)を受け継ぎます。そのため「両親が二重なのに赤ちゃんが一重」という現象は医学的・遺伝学的に全く不自然ではありません。
・片親が二重、もう片親が一重の場合:二重になる確率は約50%
二重の親がホモ接合体(AA)かヘテロ接合体(Aa)かによって変動しますが、統計的におよそ半数の確率で二重が引き継がれます。
・両親ともに一重の場合:二重になる確率は約0%〜数%程度
理論上は一重(aa)同士の交配となるため一重になる確率が極めて高いとされますが、実際には骨格の成長、皮膚の厚み、蒙古ひだの退縮など複数の遺伝的要因(多因子遺伝)が重なるため、両親が一重であっても成長期に二重へと変化する事例は一定数報告されています。
遺伝的な設計図が存在していても、最終的にどのような表現型(実際のまぶたの形)になるかは、皮下脂肪の付き方や眼窩骨の発達といった環境・成長要因が組み合わさって決まります。