物語の軸となるのは、死期が近づくにつれて皮膚が淡く光る不治の病「発光病」を患い、無菌室のような病院の一室から出られない女子高生・渡良瀬まみずと、大切な姉を亡くした喪失感から生きる実感を見失っていた高校生・岡田卓也の出会いです。
クラスメイトの寄せ書きを届けるために病院を訪れた卓也は、まみずが大切にしていた「死ぬまでにしたいこと」を書き留めたノートを目にします。病院から一歩も出られない彼女に代わり、卓也がその願いを一つずつ実行して感想を伝える「代行体験」が始まったことで、止まっていた二人の時間は力強く動き出します。遊園地の絶叫マシン、メイド喫茶でのアルバイト、夜の学校への忍び込み――卓也が持ち帰る体験談を通じて、まみずは限られた命の中で生きる喜びを再確認し、卓也自身もまた、他者のために行動することで自らの心の傷と向き合うようになります。
映画版においてこの繊細な心の機微を表現したのが、圧倒的な透明感と切なさを体現した永野芽郁と、哀愁と繊細な感情の揺らぎを見事に演じ切った北村匠海のW主演コンビです。さらに、卓也の親友で物語の重要な狂言回しとなる香山彰役を甲斐翔真、卓也の亡き姉・鳴子役を松本穂香、まみずの担当看護師役を生田智子、そして卓也と複雑な関係を持つ家族を優香や及川光博ら実力派キャストが固め、単なる青春恋愛映画にとどまらない重厚な人間ドラマを構築しました。