公立化に続く最大の転機となったのが、2018年に開設された薬学部(6年制薬学科・定員120名)の存在です。中国・四国・九州地方において、国公立大学の薬学部は旧帝国大学や伝統ある国立大に偏っており、極めて狭き門でした。そこに登場した「公立の学費で通える薬学部」は、西日本全域の受験生にとって福音となり、開設以来、高倍率の入試が続いています。
最新の薬剤師国家試験結果を見ても、新設校ながら着実な合格実績を積み上げており、地元山口県内の総合病院や調剤薬局はもちろん、全国展開する大手ドラッグストアチェーンや製薬企業の開発職などへの就職ルートを切り拓いています。地域医療の現場に即した実務実習と、少人数体制による手厚い国家試験対策指導が功を奏している形です。
一方、大学の屋台骨を支えてきた工学部(機械工学科、電気工学科、応用化学科)の就職実績も見逃せません。瀬戸内海沿岸は日本有数の重化学工業・素材・製造業地帯であり、近隣にはUBE(旧宇部興産)やトクヤマをはじめとする世界的化学メーカー、マツダや日立製作所笠戸事業所といった有力製造業が集積しています。
大学の就職支援データによると、工学部の就職決定率は毎年98%を超える高水準を維持。派手な都心の文系就職とは異なり、技術職・研究開発職・生産技術職として堅実な製造業・インフラ企業へ正規雇用で送り込む「実学重視」の強烈な就職力こそが、この大学の真の価値と言えます。