Q1:クリーニング店でもらえる細い針金ハンガーに、タオルを巻くだけでも伸び防止になりますか?
A1:一時的な応急処置としては有効です。フェイスタオルを巻き付けて厚みを出すことで、肩にかかる荷重が「点」から「面」へと分散され、突起の発生を緩和できます。ただし、タオルの繊維が濡れたニットに付着したり、乾きが遅くなる原因にもなるため、日常的には肩幅に厚みを持たせるアタッチメント(ニットハンガー跡防止グッズ)や専用ハンガーの使用を推奨します。
Q2:ドイツ製のマワハンガーを使えば、濡れたセーターをそのまま干しても本当に伸びませんか?
A2:乾いた状態の保管においては圧倒的な型崩れ防止力を発揮しますが、脱水直後の重い濡れニットを通常の掛け方で干すのは避けてください。マワハンガーは表面の特殊コーティングにより生地が滑らない構造のため、濡れた自重で下方向へ引っ張られた際、編み目が引き伸ばされた状態で固定されてしまう恐れがあります。濡れた状態では「二つ折り掛け」を併用するのが賢明です。
Q3:部屋干しで早く乾かすために、洗濯機の脱水時間を長めに設定しても問題ありませんか?
A3:おすすめできません。ニット製品の脱水時間は「1分以内」が基本です。長時間の脱水は高速回転による遠心力で繊維同士が強く擦れ合い、フェルト化(縮み)やシワの原因になります。水分が多く残っていると感じる場合は、脱水時間を延ばすのではなく、乾いたバスタオルでニットを挟み、上からやさしく押して水分を吸い取る「タオルドライ」を施してから干すのが正解です。
Q4:洗濯表示に「平干し」のマークがあるセーターをハンガー掛けするのは自己責任ですか?
A4:メーカーの保証基準という観点では自己責任となります。絵表示の「平干し」は最もトラブルが起きにくい管理法として記載されています。しかし、本稿で解説した「おばけ干し」や「2本掛けによる完全二つ折り」は、力学的には平置きに近い荷重バランスを再現しているため、デリケートな素材でない限りトラブルの発生率は極めて低く抑えられます。