都内をはじめ全国各地で開催された展示会や公式関連ショップの現場に足を運ぶと、そこには単なるキャラクターグッズの販売所にとどまらない、独特の熱量が充満しています。現場を訪れた来場者の装いを見ると、実果子を彷彿とさせるツインテールやお団子ヘア、厚底ブーツ、そして胸元にハッピーベリーのワンポイントをあしらったコーディネートが目立ちます。
都内のアパレル専門学校に通う20代女性は、現場の取材に対して次のように語りました。
「実果子が徹夜でミシンを踏んで、自分のブランドの服をファッションショーに出したあのエピソードは、服飾を学ぶ人間にとって永遠のバイブルです。ハッピーベリーの服を着ることは、周囲の目を気にせず自分の好きを貫くという決意表明に近い感覚があります」
また、リアルタイム連載時に小学生だった40代の女性ファンは、手に入れた復刻ポーチを慈しみながらこう振り返ります。
「当時はお小遣いが足りなくて買えなかったハッピーベリーのアイテムを、大人になった今こうして手に入れられるのは感無量。矢沢先生の描く線の美しさと、ポップなのにどこか毒気のあるデザインは、大人になった今見ても少しも色褪せていません」
現場観察を通じて浮き彫りになるのは、ファンが消費しているのは単なる布地やロゴマークではなく、「何者かになろうともがき、傷つきながらも自分を表現し続けた実果子のストーリーそのもの」であるという揺るぎない事実です。