住友御三家とはどこ?歴史と現在の序列や解体再編の真相を徹底解剖

住友御三家とはどこ?歴史と現在の序列や解体再編の真相を徹底解剖

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住友の歴史において最大の地殻変動といえる出来事が、住友金属工業の事実上の消滅とグループ離脱です。関西財界の重鎮であり、「技術の住友」の誇りを一身に背負っていた同社が、なぜライバルである新日本製鐵との統合を選んだのか。その日本製鉄と住友金属の合併経緯には、過酷なグローバル競争の現実がありました。

2000年代後半以降、中国の巨大製鉄メーカーによる過剰生産と安値攻勢により、日本の鉄鋼業界は未曾有の収益悪化に直面しました。住友金属工業はシームレスパイプ(継ぎ目無鋼管)などの高付加価値分野で世界シェアを握っていたものの、単独での生き残りは極めて困難な情勢に追い込まれます。そして2012年10月、生き残りを懸けて新日本製鐵と経営統合に踏み切り、「新日鐵住金」が誕生しました。

この合併に際し、住友グループ内には大きな動揺が走りました。住友の象徴であった「井桁(いげた)マーク」は姿を消し、2019年4月には社名から「住金」の文字すら外れて「日本製鉄」へと商号変更。完全に住友の看板を下ろす形となりました。公式発表および白水会の名簿上でも、同社は住友グループの専任枠から外れ、旧御三家の一角が完全に離脱するという前代未聞の事態となったのです。

当時の統合交渉に関わった旧住金幹部は、手記や経済誌の取材に対し「住友の看板を捨てることへの断腸の思いはあった。だが、巨大なグローバル資本の波を前に、財閥のプライドだけに固執していては会社そのものが沈没する危機だった」と当時の苦渋の決断を振り返っています。名門財閥のプライドよりも実利と生存を選択したこの合併劇こそ、住友御三家の歴史における決定的な転換点でした。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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