湿原の生態系への影響は、すでに数字となって現れ始めている。特に深刻なのが、国の特別天然記念物であるタンチョウや、絶滅危惧IA類に指定されているシマフクロウへの影響だ。メガソーラーの建設に伴う森林伐採と整地により、彼らの貴重な営巣地や採餌場が物理的に分断されている。
環境NGOの調査員は、パネルの設置後にタンチョウのつがいが飛来しなくなった場所を指さした。「彼らは非常に警戒心が強い。人工物が増え、人の出入りが激しくなれば、その場所を捨てるしかないのです」。鳥類だけでなく、湿原特有の湿生植物や昆虫類への影響も計り知れない。一度破壊された泥炭層は、二度と元の姿には戻らないのだ。