吉澤ひとみのモー娘。時代と全盛期の軌跡|イケメンキャラと激動の裏側

吉澤ひとみのモー娘。時代と全盛期の軌跡|イケメンキャラと激動の裏側

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順風満帆に見えたリーダー期でしたが、卒業を間近に控えた2007年1月、吉澤ひとみの人生を決定づける悲痛な出来事が発生します。彼女が誰よりも可愛がっていた最愛の実弟(当時16歳)が、都内で発生した不慮の交通事故により急逝したのです。

一報を受けた吉澤の受けた衝撃と悲嘆は、筆舌に尽くしがたいものでした。しかし、彼女は事故直後に予定されていたハロー!プロジェクトの合同コンサートを休演することなく、気丈にステージへ立ち続けました。公の場で取り乱すことなく、ファンに笑顔を届けようとしたその姿は、プロフェッショナルとしての凄絶な覚悟であると同時に、20代前半の女性が背負うにはあまりにも過酷な心の負荷でもありました。

この悲劇を乗り越え、同年2007年5月6日、地元・埼玉県のさいたまスーパーアリーナで開催された『モーニング娘。コンサートツアー2007春 〜SEXY 8 ビート〜』ファイナル公演をもって、吉澤はグループを卒業します。卒業理由として本人が語ったのは、「モーニング娘。でやるべきことはすべてやりきった」「新しい自分の可能性に挑戦したい」という前向きな言葉でした。

しかし、アンコールで会場中が彼女のメンバーカラーであった紫色に染まった際、彼女が見せた涙には、グループをやりきった達成感だけでなく、急逝した弟への想いや、リーダーとして走り続けた重圧からの解放など、言葉に尽くせない複雑な感情が溢れ出ていました。この卒業コンサートは、黄金期を支えた4期生時代の事実上の終幕として、平成アイドル史のハイライトに数えられています。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。