日本の精子提供の闇と現実|法規制の遅れと個人間トラブルの真相

日本の精子提供の闇と現実|法規制の遅れと個人間トラブルの真相

日本の精子提供の闇と現実|法規制の遅れと個人間トラブルの真相の総合ガイドをご紹介します。専門的な知識が満載です。

病院での治療の道を閉ざされた不妊治療中の夫婦や、婚姻制度に囚われず子どもを望む選択的シングルマザー(SMC)、女性同性カップルが頼ったのが、X(旧Twitter)や掲示板を介した個人間取引でした。しかし、法規制の及ばない水面下の取引は、悪意を持った人物による搾取の温床となっています。

象徴的な事件として世間に衝撃を与えたのが、東京地方裁判所で争われた「経歴詐称精子提供訴訟」です。ドナーとなった男性は「京都大学卒の独身日本人」と偽って女性に接近し、複数回の性交渉を伴う「タイミング法」による提供を行いました。しかし実際には他大学出身の既婚者であり、中国籍の男性であったことが妊娠後に発覚。女性は精神的苦痛から生まれた子どもを乳児院に預けざるを得ない事態に追い込まれ、男性に対して約3億3000万円の損害賠償を求めて提訴しました。裁判所は男性の不法行為を認め、慰謝料などの支払いを命じる判決を下しています。

ネット上の掲示板や知恵袋を検証すると、このような事例は氷山の一角に過ぎません。「無償ボランティア」を謳いながら接触し、ホテル代や交通費の名目で高額な金銭を要求する手口や、妊娠確率を高めるためと偽って直接の性行為を迫る卑劣な性的加害が常態化しています。さらに重大なのが感染症リスクと安全性の欠落です。個人が持参する簡易キットの検査結果は容易に偽造が可能であり、HIV、梅毒、B型・C型肝炎、性器クラミジアといった感染症に無防備なまま晒されるケースが後を絶ちません。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。