カーブを投げる際、最も警戒すべきリスクが内側側副靭帯(UCL)や前腕屈筋群への過剰なストレスです。成長期のジュニア選手やアマチュア投手が肘を痛める原因の9割は、「リリース時に肘を下げ、手首を無理やり外側へひねる」誤ったフォームに起因します。 スポーツバイオメカニクスの研究では、直球とカーブで腕の振りそのものを変える必要はないことが証明されています。むしろ、腕の振りの軌道を変えずにリリース時の指先の使い方のみで変化を作ることが、肘の怪我予防と打者に対する「球種の判別困難性(ディセプション)」の両面で決定的に重要です。
安全かつ鋭いカーブを投げるためのリリースポイントは、「直球と同じトップの位置から腕を振り下ろし、体の前(捕手寄り)でボールを切る」感覚です。リリースの瞬間、手のひらが顔の内側(左投手なら右打者側、右投手なら左打者側)を向くような自然な前腕の回外運動に留め、ドアノブを回すように腕全体を不自然にねじる動きは即座に中止すべきです。