向井理のキャリアを語る上で欠かせないのが、芸能界でも極めて稀なバックボーンです。彼は明治大学農学部生命科学科に進学し、遺伝子工学の研究に没頭していました。在学中には、動物の遺伝子構造に関する共同研究で国際学会でのプレゼンテーションや受賞を経験するなど、本来は本格的な研究職を志望していた筋金入りの理系男子でした。
大学卒業後は、学生時代からアルバイトをしていた飲食の世界に惹かれ、バーテンダーとしての道を歩み始めます。渋谷などのバーで約6年間にわたりシェイカーを振り、後には店舗の店長やバーのプロデュースを任されるほどの実力派バーテンダーとして現場を支えていました。
そんな彼を芸能界へと導いたきっかけが、一般人スナップ企画で知られる雑誌『Tokyo graffiti(東京グラフィティ)』です。同誌の「イケメンバーテンダー」特集に掲載された1枚の写真が、初代マネージャーの目に留まりました。当初、本人は「裏方の飲食業を極めたい」「表に出る仕事には興味がない」とスカウトを固辞していましたが、マネージャーの熱心な説得と「人との出会いを広げる挑戦」として受け入れ、2006年に24歳という比較的遅咲きでのデビューを果たすことになりました。