「最初はただのレクリエーションだと思っていました。でも、開始5分でその認識は完全に崩れ去りましたね」
都内のIT企業に勤める30代男性は笑う。彼が語る通り、この競技の最大の武器は「参入障壁の低さ」と「ゲーム性の高さ」の絶妙なバランスだ。
サーブは下から打たなければならず、コートが狭いため運動量だけに頼ったパワープレイが通用しにくい。代わりに勝敗を分けるのは、ネット際の攻防「ディンク(Dink)」と呼ばれる繊細なコントロールショットだ。ボールのスピードが適度に抑えられている分、長いラリーが続きやすく、初心者でも初日から息をのむような応酬を楽しめる。体格差や運動神経の差が致命的なハンデにならないフェアな構造が、あらゆる層を引き寄せる強烈な磁力となっている。