岡山を代表する伝統銘菓として、大手饅頭やきびだんごと並び称された「つるの玉子」。その製造元である株式会社つるの玉子本舗 下山松壽軒が突如として暖簾を下ろすことになった経緯は、地元経済界や観光業界に大きな衝撃を与えました。
事態が表面化したのは2023年春のことです。岡山市北区平和町の本店店頭に突如として休業告知が掲示され、同時に岡山駅直結の商業施設「さんすて岡山」やお土産街道、主要百貨店「天満屋」の売り場から商品の供給がストップしました。直後、信用調査機関などの報道により、負債を抱えて事業を停止し、破産手続きの申し立て準備に入ったことが明らかになったのです。
事前告知のない突然の販売停止であったため、ネット上では「一時的な改装ではないか」「どこかで買える場所はないのか」といった困惑の声が溢れました。しかし、法的な整理手続きに入ったことで、1世紀以上にわたって続いた直営体制は事実上の幕引きを迎える形となりました。