「なぜ、日米同盟の抑止力維持や普天間周辺の危険性除去に必要な移設に反対し続けるのか」という疑問に対し、ヘリ基地反対協議会は単なる感情論ではなく、明確な論理と現場のファクトを根拠に主張を展開しています。その主たる理由は以下の4点に集約されます。
第一に、「普天間基地の代替ではなく、最新鋭の恒久基地新設である」という点です。辺野古に計画されている施設は、V字型の2本の滑走路に加え、強襲揚陸艦が接岸可能な軍港機能や弾薬搭載エリアを備えた最新鋭の統合基地です。普天間にはない機能を付加した恒久施設の建設であり、「危険性の除去」を口実にした基地機能の強化・固定化に他ならないという指摘です。
第二に、「沖縄戦と戦後の米軍統治から続く構造的暴力の拒絶」です。沖縄県は日本全体の国土面積のわずか0.6%にすぎないにもかかわらず、在日米軍専用施設面積の約70%が集中しています。「これ以上の新たな軍事基地は造らせない」という訴えは、先祖代々の土地を銃剣とブルドーザーで奪われた記憶と直結しています。
第三に、「大浦湾の奇跡的な生態系の不可逆的破壊」です。辺野古・大浦湾一帯は、絶滅危惧種ジュゴンの生息地であり、新種や希少種を含む5,300種以上の海洋生物が確認されている世界的にも極めて希少な生物多様性のホットスポットです。環境アセスメントの不備を指摘し、一度壊した自然は二度と元に戻らないと強く訴えています。
第四に、「技術的破綻と巨額の公金浪費」です。後述する大浦湾側の軟弱地盤問題により、当初の計画から工期は大幅に延び、総工費は当初見積もりの数倍へと膨らみ続けています。ヘリ基地反対協は「技術的に破綻した工事に国民の血税を注ぎ込む無謀な国家事業」として、納税者の視点からも中止を求めています。