では、この象徴的なフレーズはどこから生まれ、いかにして全国区の決めゼリフへと昇華したのか。その発祥の源流は、フジテレビ系列で放送されたアニメ『ドラゴンボールZ』の次回予告ナレーションにある。
アニメ版の次回予告は、悟空役を務めるレジェンド声優・野沢雅子氏が「オッス!オラ悟空!」という導入からハイテンションに語りかけるスタイルで構成されていた。限られた秒数の中で次週への期待感を最大限に煽るため、野沢氏の直感的なアドリブや音響監督・スタッフ陣のアイデアがふんだんに盛り込まれた結果、「次回予告の締めくくりや煽り文句」として「オラわくわくすっぞ!」「ぜってぇ見てくれよな!」のコンビネーションが定着していった。
野沢氏はインタビュー等でも「スタジオに入ると自然と悟空が降りてきて言葉が出てくる」と語っており、台本に書かれた文章をより悟空らしい口調へ崩していく中で、あのリズミカルで親しみやすいフレーズが完成したという。本編の重厚なストーリー展開とは一味違う、次回予告ならではの軽妙な演出が、毎週テレビの前にかじりついていた何千万人もの視聴者の耳に刷り込まれたのである。