音源の完成にとどまらず、この異色コラボレーションはお茶の間のテレビ画面を通じて全国へ強烈なインパクトを与えました。その震源地となったのが、フジテレビ系列の伝説的音楽番組『夜のヒットスタジオ』です。
生放送・生演奏を信条としていた同番組において、研ナオコが『窓ガラス』を歌唱する際、背後のひな壇からふいに立ち上がった沢田研二がマイクを握り、生コーラスを重ねるというサプライズが何度も敢行されました。間奏やサビ前のタイミングで放たれるジュリーの絶妙な掛け声や合いの手は、単なるバックコーラスの域を超え、まるで1本の映画のワンシーンのようなドラマ性を生み出しました。
研ナオコ自身も当時の回顧特番やインタビューにおいて、「ジュリーが後ろに立ってくれるだけで、スタジオの空気が一瞬でピリッと張り詰めるのを感じた。照れくささもありながら、最高に贅沢な時間だった」と述懐しています。視聴者はテレビ画面越しに、2人の間に流れる阿吽の呼吸と、昭和のエンターテインメントが持っていた贅沢な遊び心を目撃することになりました。