ドン・キホーテの根底に流れるのは、創業者の安田隆夫が築き上げた「顧客最優先主義」と、常識を打破する挑戦のDNAだ。ナイト市場の開拓や圧倒的な圧縮陳列で流通業界を驚かせてきた同社が、なぜ今、離島市場に本腰を入れるのか。
運営母体であるパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の吉田直樹代表取締役社長CEOは、かねてより多様化する地域ニーズに即した店舗フォーマットの最適化を掲げてきた。既存の画一的なチェーンストアの枠組みを壊し、その土地のカルチャーと需要に極限まで寄せる手法だ。
安田隆夫が提示した「権限委譲」の精神は、この南の島でも遺憾なく発揮されるだろう。本部主導ではなく、現場のスタッフが石垣島の風土や住民のリアルな声を聞き取り、仕入れや売り場作りを決定する。これこそが、他社には真似できない離島展開の突破口となる。