当然ながら、教育現場との摩擦がないわけではない。華美な装飾をどこまで認めるかという問題は、多くの学校で教員と生徒の静かな駆け引きを生んでいる。
「装飾自体を禁止した年もありましたが、生徒の反発は予想以上でした」。神奈川県内の私立高校で生徒指導を担当する教諭は、ため息混じりに明かす。「最終的に、グラウンドへのゴミの落下を防ぐために『ビーズやラメの脱落防止』を義務付け、撮影時間のみ持ち込みを許可するルールに落ち着きました」。
グラウンドに撒き散らされるマイクロプラスチックへの環境的懸念や、競技の進行を妨げる危険性。学校側の主張には正当な理由がある。対する生徒側も一枚上手だ。取り外し可能なマグネット式のアタッチメントを採用したり、競技中はリュックに忍ばせ、写真撮影の瞬間だけ一斉に取り出すなど、ルールを巧みにすり抜けるテクニックが毎年アップデートされている。