復帰後にリリースされたシングル「地獄でなぜ悪い」は、まさにその闘病生活からダイレクトに産み落とされた楽曲だ。病の苦しみを綺麗事で包むのではなく、「地獄」とストレートに表現したその歌詞は、多くのリスナーの胸を打った。
ただ明るいだけのポップソングではない。死の淵を見てきた男だからこそ歌える、泥臭くも圧倒的にポジティブな肯定感。この曲を境に、星野源の音楽はよりソウルフルで、身体が自然と動き出すようなダンスミュージックへとシフトしていくことになる。彼の音楽的進化の原点には、あの病室での過酷な時間が確かに存在している。