草むらや庭先で見かける身近なトカゲ類として、ニホントカゲとニホンカナヘビは頻繁に混同されます。しかし、両者の生態や好む環境は大きく異なるため、まずは正確な見分け方を把握しておく必要があります。
最も明確な違いは「皮膚の質感」と「体型」です。ニホントカゲの成体は鱗がきめ細かく、濡れたような光沢を帯びた滑らかな質感を持ち、太く力強い体つきをしています。特に幼体時は黒褐色の体色に金色の縦縞が入り、鮮烈なコバルトブルーの尾を持つ点が最大の特徴です。これに対してニホンカナヘビは、光沢がなくカサカサとした乾いた鱗を持ち、体長の大半をスレンダーな尾が占めています。
また、行動パターンの面でもカナヘビが草の上や枝先など立体的な活動を好む「樹上・草上傾向」を持つのに対し、ニホントカゲは地面を掘り進む「半地中性」の傾向が極めて強く現れます。この根本的な生態の差異を無視してカナヘビと同じレイアウトで飼育すると、ニホントカゲに過度なストレスを与えてしまうことになります。