「甘いものは食後の血糖値を急上昇させるため避けるべきだ」という従来の一律な常識に対し、近年の研究はより繊細な分析結果を示している。黒砂糖のGI値(食後血糖値の上昇度を示す指標)は白糖よりやや穏やかであるものの、決して極端に低いわけではない。しかし、黒砂糖に含まれる「フェニルグルコシド」や独自のポリフェノール成分が、小腸における糖の吸収速度を抑える働きを持つことが各種実験で確認されている。
厚生労働省が策定を促す生活習慣病予防の取り組みにおいても、急激な血糖値スパイクの回避は重要視される課題だ。緩やかなインスリン分泌を促す作用は、食後の強い倦怠感や過度な空腹感の波を和らげる。甘味を完全に断つのではなく、質の良い糖を選んで賢く付き合う姿勢こそが現実的な解と言える。