テレビ画面に彼が登場した瞬間の空気の変化を覚えておられるだろうか。威圧感あふれる長身、ギラギラとした鋭い目つき、そしてどこか底知れぬ凄み。野崎守という男は、これまでの刑事ドラマに登場する「正義の味方」とは明らかに一線を画していた。
彼の行動原理はシンプルにして強固だ。国家の安全を守る。そのためなら、手段を選ばない執念深さを見せる。だが、その裏には冷酷なエリートとは異なる生々しい泥臭さが漂う。相手を追い詰める際の容赦ない知略と、窮地に立たされた時に見せる圧倒的な生命力。そのギャップこそが、視聴者の視線を釘付けにした最大の要因である。