順風満帆に見える同行ですが、ネット掲示板の盛り上がりの中では見落とされがちな三菱UFJの暴落理由とリスク要因についても冷徹に把握しておく必要があります。
第1の盲点は、急激な円高の進行による海外収益の目減りです。三菱UFJは収益の相当割合を米州やアジアなどの海外展開で稼ぎ出しているため、日米金利差の縮小に伴って円高方向に為替が大きく振れた場合、円換算での連結利益が押し下げられる構造を持っています。
第2のリスクは、世界的な信用リスクの顕在化と国内企業の倒産増加です。利上げは銀行の利ざやを拡大させる一方で、借入過多の一般企業にとっては金利負担の増加を意味します。返済不能に陥る企業が増えれば、与信関係費用(貸倒引当金)が膨らみ、利益を相殺してしまう恐れがあります。
さらに、市場コンセンサスが高まりすぎた結果、決算発表で好業績を出しても「材料出尽くし」と受け止められ、テクニカルな急落(セル・ザ・ファクト)を引き起こす相場構造にも注意を払うべきです。