関係者への取材により、これまで公にされてこなかった「裏メニュー」の全貌が明らかになった。常連客の間で密かに囁かれていたその正体は、店主自らが市場の仲卸と数年がかりで信頼関係を築き、極秘裏に確保した素材のみで仕立てる「幻の藁焼き海鮮茶漬け」と「極上肝ソースの重ね握り」だ。
これらの料理は通常のお品書きには一切載らない。仕入れ状況と職人の納得が一致した夜にのみ、ごく限られた客へ阿吽の呼吸で差し出される。この極上の一品を求めるリピーターたちが次の予約をその場で押さえて帰るため、一般の予約枠は一瞬で蒸発する。これが、新規客にとって同店が「予約不可能」と呼ばれる最大の要因だ。さらに今期、限られた日時にのみ開放される特別な限定プランの存在が発覚し、予約争奪戦はかつてない激しさを呈している。