お笑いの枠を完全に飛び越えた転機といえば、社会現象となった大ヒットドラマ『半沢直樹』への出演だろう。政治家のアシスタント役として見せた静かなる迫真の演技は、視聴者のみならず劇評家たちをも唸らせた。喜劇人特有の間の取り方と、表情の微細な変化で感情を表現する演技力。それは、長年コントで培った「人間観察の深さ」が結実した瞬間であった。
以降、映画や連続ドラマからのオファーは途切れない。シリアスな役柄から癖のある脇役まで幅広く演じ分ける器用さは、今の日本の映像界において極めて貴重なポジションを確立している。