一枚の折り紙から驚くほどリアルな生命感を引き出す技術は、一朝一夕で生まれたものではない。日本の創作折り紙の父と称される吉澤章(よしざわ あきら)氏が確立した「ウェットフォールディング(紙を湿らせて折る技法)」などの革新的なアプローチが、現代の立体造形の礎を築いた。
さらに、緻密な幾何学計算と生物学的な観察眼を融合させた複合作家・川畑文昭(かわばた ふみあき)氏をはじめとする現代作家たちの手によって、立体折り紙は工芸の域へと磨き上げられてきた。彼らが開拓した折り込みの技法は、ハムスターのような小動物の複雑な骨格や肉感すら表現可能にしている。