「世界に一つだけの花」300万枚の真実と槇原敬之が託した祈り

「世界に一つだけの花」300万枚の真実と槇原敬之が託した祈り

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本作が達成した「累計売上枚数300万枚」という数字は、2000年代の日本の音楽産業においてまさに孤高の到達点です。特に注目すべきは、発売から13年が経過した2016年に巻き起こった、ファンによる未曾有の「購買運動」の経緯です。

2016年1月、SMAPの独立・解散危機が大手スポーツ各紙で一斉に報じられると、グループの存続を願う熱心なファン層がSNSを中心に結集。「SMAPに感謝の想いを伝えよう」「解散を食い止めたい」という祈りを込め、全国のCDショップで本作を一斉に買い支えるムーブメントが勃発しました。この草の根の運動は一般層やCDショップ店員をも巻き込み、年間を通じてチャートに返り咲きを続け、2016年12月にはついにオリコン集計で300万枚のトリプルミリオンを達成。日本の歴代シングル売上ランキングにおいて歴史を塗り替えることとなりました。

順位 / 楽曲名アーティスト発売年 / 主な売上推移編集部の見解・分析1位:およげ!たいやきくん子門真人1975年(約457万枚)テレビ番組発の空前の大ブーム。単一シングルとして不滅の最高記録を保持。2位:女のみち宮史郎とぴんからトリオ1972年(約325万枚)昭和歌謡の全盛期を象徴する有線放送発のロングヒット作。3位:世界に一つだけの花SMAP2003年(約313万枚超)初動約257万枚に加え、2016年の解散劇を受けた購買運動で300万枚の大台を突破。平成・令和で唯一のトリプルミリオン。4位:TSUNAMIサザンオールスターズ2000年(約293万枚)CDバブル絶頂期の金字塔。長年2000年代以降のトップを走っていた大名曲。5位:だんご3兄弟速水けんたろう、茂森あゆみ 他1999年(約291万枚)NHK教育の幼児番組から社会現象化したミリオンセラー。

ストリーミングやデジタル配信が主流となった現在の音楽市場において、フィジカルCDとして実売300万枚を超えた記録は、今後破られることが極めて困難な歴史的モニュメントと言えます。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。