ナザール点鼻薬の使いすぎに潜む罠|薬剤性鼻炎の真相と正しい対処法

ナザール点鼻薬の使いすぎに潜む罠|薬剤性鼻炎の真相と正しい対処法

ナザール点鼻薬の使いすぎに潜む罠|薬剤性鼻炎の真相と正しい対処法の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。

ネット上のQ&Aサイトでは「最近ナザールが効かなくなってきたので噴霧量を倍にしている」「他の市販点鼻薬と混ぜて使っている」という極めて危険な書き込みが見受けられます。ナザール点鼻薬が効かないと感じた段階で、鼻粘膜はすでに重大な悲鳴を上げています。

効き目が薄れたからといって噴霧頻度や回数を増やす行為は、火に油を注ぐようなものです。血管が疲弊して収縮力を失っている状態に薬剤を流し込んでも、粘膜組織の変形(肥厚性鼻炎)を進行させるだけで、症状の改善は望めません。最悪の場合、鼻腔が完全に閉塞して口呼吸を余儀なくされ、重度の睡眠時無呼吸症候群や嗅覚障害を引き起こします。こうなるともはや投薬治療だけでは改善せず、肥厚した下鼻甲介の粘膜をレーザーで蒸散させたり、骨ごと切除したりする外科的手術が必要になるケースも珍しくありません。

また、ナザール点鼻薬の副作用は局所の粘膜トラブルにとどまりません。鼻腔粘膜は毛細血管が非常に豊富なため、過剰に噴霧されたナファゾリン塩酸塩の一部は血流に乗って全身へと移行します。交感神経を刺激するため、血圧上昇、動悸、頭痛、不眠といった全身性の循環器症状を誘発するリスクが潜んでいます。

特に注意を要するのがナザール点鼻薬の妊娠中における扱いです。添付文書上でも「妊婦又は妊娠していると思われる人は使用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること」と明記されています。局所投与とはいえ、過剰使用による全身循環への移行が子宮動脈の収縮や胎児への血流にどのような影響を与えるか懸念が残るため、自己判断での連用は厳に慎まなければなりません。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。